わしの見出し
KJRSナレッジラボラトリの塾長です。
その1ではIOTとFintechについての簡単な紹介をしました。
今回からは具体的なサービスを例にまずFintechについて説明していきたいと思います。
FinTech(フィンテック)と IOT(アイ・オー・ティー)
Fintechとは?
FintechとはFinancial(金融)+Technology(テクノロジー)を合わせた造語なので、基本的には情報技術を駆使した金融サービス全般を指すことになります。
FinTech = Financial(金融) + Technology(テクノロジー)
でも、その定義だと昨今Fintechが騒がれる遥か前から金融と情報技術の融合は進んでいます。
たとえば銀行のATMだって、カードローンの自動契約や自動審査だってFintechに含まれてしまいます。さらにいえば単に計算機能を付けただけの家計簿アプリもFintech……?だったらExcelで作れるじゃん?と。多分それも広義ではFintechなんでしょうが、ここらへんの基準が大変分かりにくいのが実情なんです。
そこで今回、塾長はあえて「お金をデータとしてとらえ、既存の金融機関の手を離れてやり取りすること」という定義を提起してみたわけです。
FinTechのわかりやすい事例
分かりやすい一例として「日本から海外の知人に5000円を送金するケース」を考えてみましょう。
パターンA「5000円を封筒に入れ、郵便局に持って行き、国際郵便で相手に郵送する。」
→ FinTechではない!
古典的な方法ですが、スピード化された現代においてはものすごいデメリットがあります。
窓口にいって色々な書類を書く手間もかかるし、相手の住所も必要です。さらに到着まで日数がかかるし、5000円を受け取った相手は自国通貨に両替しなければいけませんね。
調べたところ手数料は意外と安くすみそうですが、これではちょっと面倒です。
パターンB「銀行の窓口で海外送金を利用する。」
→ FinTechではない!
やはりお金の取引といえば銀行ですよね。ところが、これも同じく面倒なんです。
窓口にならび、複数の書類を記入したり身分証明書の提示を求められる手間はかかるうえに、
手数料がバカ高いんです。(例えば某都市銀行の場合、海外送金は最低でも2種類の手数料が6500円かかります!)
セバスチャンの言う通り、そう、ここでFintechのサービスを使うんです。
パターンC「銀行のインターネットバンキングでオンライン海外送金を利用する。」
→ ややFinTechではあるが…
たしかにネットバンキングなら24時間365日、いつでも手続きできるし、銀行に出向かなくて済みますね。
さらに窓口に比べれば手数料は比較的安く、最近では少額の送金なら1000円未満に抑えた銀行も出てきました。
これぞ金融とICTの融合!と思うかもしれませんが、しかしこれも銀行という既存の金融機関サービスにとらわれた取引形態ですよね。結局銀行に手数料を払うし、決済の承認やデータの受け渡しも銀行のシステムの管理下で行うのです。
おそらく一般的にはこれもFintechに含められるかもしれませんが、塾長の定義ではこれはFintechではありません!
PayPal
→ これがFinTechだ!
一例として紹介したいのが、PayPalというサービスです。
PayPalとは郵便屋でも銀行でもないアメリカの企業によって提供される決済サービスで、
相手がどこの国にいようと、PayPalアカウントを持っているもの同士でお金の送金が行えるのです。
インターネット環境下であれば24時間365日、いつでもスピーディーに手続きできるし、手数料も少額の取引ではかなり割安(大抵5%未満)です。
出金する際にも数%の手数料が引かれますが、出金しない限りはPayPal口座でのデータとして貯めておくことが出来ます。
また、取引においてはあくまでもPayPalアカウントだけが必要になり、相手の銀行の口座情報や、住所、クレジットカード情報などを知る必要が無いというのも、非常に便利です。
ちなみに塾長はこの構造、「オブジェクト指向」と共通性があると感じましたね。
では次回もセバスチャンと一緒にFintechを掘り下げて斬っていきたいと思います。アディオス!